根切り(根切り工事)とは?基礎工事の重要工程を費用相場・手順とともに徹底解説

独自のノウハウにより安心・安全、そしてリーズナブルな解体サービスを提供する、株式会社エスエイアシストがお届けする解体コラム。今回は「根切り工事」について詳しく解説します。
家を新築する際や、古い家を解体して建て替えを検討していると、見積書や工事の工程表の中で「根切り(ねぎり)」あるいは「根切り工事」という言葉を目にすることがあります。「根切り」と聞くと、木や植物の根を切ることのように思えるかもしれませんが、建築用語としてはまったく別の、非常に重要な意味を持っています。
この記事では、解体から建築へと続くプロセスにおいて欠かせない「根切り工事」について、その意味や目的、具体的な工事の流れ、そして気になる費用相場までを分かりやすく解説します。
根切り(根切り工事)とは?
根切りとは、一言で言えば「建物の基礎をつくるために、地面を掘削する工事」のことです。
建物は、地面の上にただ載っているだけではありません。地震や台風などの自然災害に耐え、建物の重さをしっかりと支えるためには、地中に頑丈な「基礎」を築く必要があります。その基礎を適切な深さに埋め込む空間を作るべく、設計図に従って正確な深さ・広さで土を掘り出す作業を「根切り」と呼びます。
根切り工事を行う3つの主な目的
基礎を設置するための単なる穴掘りと思われがちですが、根切りには建物の安全性を担保するための重要な役割があります。
① 基礎を設置するスペースの確保
建物の土台となるコンクリート基礎(布基礎やベタ基礎など)を打設するための、正確な空間を作り出します。
② 十分な地耐力(地盤の強さ)の確認
建物を安全に支えるためには、所定の強さを持った地層まで掘り進める必要があります。設計通りの深さで、建物の重さに耐えうる十分な「地耐力」が得られるかを確認しながら作業を進める重要なステップです。
③ 凍結深度の確保(寒冷地の場合)
寒冷地では、土の中の水分が凍結して体積が膨張し、基礎を下から押し上げてしまう「凍上(とうじょう)」という現象が起こる危険があります。これを防ぐため、地面が凍らない深さ(凍結深度)よりも深い位置まで根切りを行う必要があります。
解体工事と根切り工事の深い関係
古い家を解体して新しい家を建てる場合、一般的には「解体工事 → 地盤調査 → 根切り工事(新築の着工)」という順番で進みます。一見すると解体と新築は別々の工事に思えますが、実は現場の地中深くで密接に関わっています。
たとえば解体工事の際に、古い建物の基礎やコンクリートの破片、使われなくなった浄化槽などを地中に残したまま(地中障害物)にしてしまうと、いざ新築の根切り工事で地面を掘った際にそれらが姿を現し、工事がストップしてしまいます。
結果として、障害物撤去のための追加費用や工期の大きな遅れが発生するため、「更地にする解体工事の質」が、新築時の根切り工事のスムーズさを左右すると言っても過言ではありません。
根切り工事の主な手順・流れ
根切り工事はただ闇雲に土を掘るわけではなく、建物の強度に関わる重要な工程として、精密な計算と手順に沿って行われます。
STEP1:丁張り(ちょうはり)・遣り方(やりかた)
掘削を始める前に、まずは「丁張り」または「遣り方」と呼ばれる準備作業を行います。建物の正確な位置や高さ、基礎の幅などの基準となる糸を張り、木の板で囲いを組んで目印を作ります。この基準線に従って、どこをどれくらい掘るかが決まります。
STEP2:重機による掘削(根切り)
丁張りの目印に合わせて、バックホウ(ショベルカー)などの重機を使って土を掘削していきます。基礎の形状に合わせて必要な深さと幅を正確に掘り進めます。重機が入れないような狭小地では、職人がスコップなどを使い、手作業(手掘り)で行うこともあります。
STEP3:床付け(とこづけ)
規定の深さまで掘り進めたら、掘った底面の土を平らに押し固めます。この作業を「床付け」と呼びます。ここが基礎が乗る最も重要な面となるため、水平かつ均一な固さになるよう、ランマーなどの転圧機を使ってしっかりと締め固めます。
STEP4:残土の搬出・処分
掘削によって発生した不要な土(残土)は、敷地内に残しておくことはできません。ダンプカーに積み込み、指定された処分場へ適切に搬出・処理します。
STEP5:砕石敷き・捨てコンクリート打設
床付けが終わると、根切りに続く「地業(ちぎょう)工事」へと移ります。底面に砕石を敷き詰めて転圧し、さらに地盤を強固にします。その後、建物の正確な位置を出すための「捨てコンクリート」を薄く流し込みます。ここまで完了して、ようやく鉄筋を組む基礎工事がスタートします。
知っておきたい関連用語の違い
見積書などを見ると、根切りと似たような言葉が並んでいることがあります。根切りと混同しやすい言葉を整理しておきましょう。
すき取り(すきとり)との違い
「すき取り」は、敷地表面の雑草や柔らかい表土を数センチ〜数十センチ程度薄く削り取る作業です。「表面を整える」のがすき取り、「基礎のために深く掘る」のが根切りです。
山留め(やまどめ)との関係
深く掘削した際に、側面の土が崩れないよう板や鉄骨で壁を作る工事です。地下室を作る場合など、深く掘る根切りとセットで行われます。
埋め戻し(うめもどし)との関係
基礎が完成した後、根切りで掘った隙間に土を戻して平らにする作業です。「掘る(根切り)」→「作る」→「戻す(埋め戻し)」という一連の流れになります。
根切り工事の費用相場と内訳
根切り工事の費用は、新築の見積もりの中で「基礎工事」や「土工事」という項目に含まれるのが一般的です。
費用の目安
根切り工事は、掘削する土の体積(立方メートル=m³)で計算されることが多く、これを「立米(りゅうべい)単価」と呼びます。
・根切り(掘削)単価: 1m³あたり 500円〜2,000円程度
・残土処分単価: 1m³あたり 5,000円〜8,000円程度
一般的な30坪程度の住宅の場合、根切りから残土処分まででおおよそ15万円〜30万円前後が目安となりますが、近年は残土処分費が高騰する傾向にあります。
費用が高くなる主な要因
1.重機が進入できない場合
前面道路が極端に狭い、敷地が高台にあるなどでショベルカーが入れない場合、手作業での掘削(手掘り)となります。手掘りは重機の何倍も時間と人件費がかかるため、費用が大幅に跳ね上がります。
2.地盤が固すぎる、または岩盤がある
通常の掘削では歯が立たず、特殊な重機やアタッチメントを用いた破砕作業が必要になると追加費用が発生します。
3.地下水が湧いてくる場合
掘削中に地下水が湧き出た場合、ポンプで水を汲み出しながら作業を進める(釜場排水などの水替工事)必要があり、コストが加算されます。
4.地中障害物(ガラなど)が発見された場合
これが最も予期せぬ出費になりやすいパターンです。以前建っていた建物のコンクリート片や古井戸、浄化槽などが地中から出てきた場合、それらを撤去・処分するための費用が別途かかります。
「地中障害物」によるトラブルを防ぐために
新築の根切り工事中に「地中障害物」が見つかると、工事がストップし、数十万円単位の追加費用が発生することがあります。これを防ぐためには、建て替え時の解体工事を「丁寧な撤去と確認を行ってくれる優良な解体業者」に依頼することが何よりも重要です。
「解体した後の土地に、スムーズに新築工事を引き継げる状態にする」ことこそが、質の高い解体工事の証です。
まとめ
根切り工事は、家が建ってしまえば目に見えない部分ですが、建物の安全性と耐久性を支える「第一歩」となる非常に重要な工程です。そして、その根切りをスムーズに進めるためには、前段階である解体工事の品質が欠かせません。
私たち株式会社エスエイアシストは、解体工事だけでなく、不動産売却や土地活用のご相談にも対応しています。
・建物調査を踏まえた解体・リノベ判断
・更地化した場合の土地活用提案
・現況売却や買取のご相談対応
など、状況に応じた選択肢をご提案しています。
これまでも様々な物件に関するご相談を数多く対応してきた実績がありますので、解体・撤去工事などでお悩みの方は、ぜひ一度エスエイアシストへご相談ください
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